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ぎっくり腰ってどんなもの? 早く治すためにはどうしたら良い?

健康情報
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ぎっくり腰って何?

物を持とうとした時、前かがみになろうとしたり、身体を起こそうとした時に急に腰が痛くなる。

きっかけが明らかなものもあれば、特に何をした覚えもないのにだんだん痛みが強くなってくるというものもあります。

ぎっくり腰を医学的には「急性腰痛」と呼びますが、ほとんどが「筋肉」か「関節」か、「骨」か「椎間板」を痛めてしまった状態(または複数)です。

どこを痛めたかによって症状も対処法も、回復するまでの日数も変わってきます。

出来るだけ早く治すためのポイントを解説しますので参考にしてくださいね。

ぎっくり腰で痛める可能性のあるところ

年齢や筋力、柔軟性などで変わりますが、ぎっくり腰の多くは筋肉の損傷です。

腰部の筋肉が切れたり裂けたりした状態です。簡単に言えば「腰の筋肉の肉離れ」です。

レントゲンをかけて「骨」に異常がみられなければ筋肉の損傷とみなされ「筋・筋膜性腰痛」という診断名がつくことが多いです。

若い人や初めてぎっくり腰を起こした人のほとんどはこの「筋・筋膜性腰痛」です。

筋肉についた傷が修復されれば痛みは落ち着きます。

中高年の方や「何度もぎっくり腰を起こしている」という人の場合、筋肉だけでなく関節まで痛めてしまうようになります。

関節は骨と骨との継ぎ目のところで、関節を補強する靭帯、摩擦を減らす軟骨、関節を包んでいる関節包などで構成されています。

関節包の中は、潤滑油の働きをする滑液(関節液)が入っていて軟骨に栄養や酸素を供給しています。

椎間板は、腰椎と腰椎の間でクッションの役割をしている軟骨の一種です。

ですから「関節を痛める」というのは、靭帯、軟骨、関節包、椎間板のどこか(または複数)を痛めているということです。

靭帯も筋肉と同じように切れたり裂けるように痛めます。

よく「靭帯を伸ばす」と言いますが、厳密に言うと「微細な断裂」です。

靭帯は完全に再生されるのが難しいとされています。

微細な断裂を起こした隙間の部分は、糊の役割をするコラーゲンで埋められます。

しっかりとしたコラーゲンであれば良いのですが、軟弱なコラーゲンだとその部分がまた断裂してしまうことがあります。

いわゆる「癖になる」という状態です。

軟弱なコラーゲンを強くするためには、少しずつ負荷をかけて鍛える(要するにリハビリ)が必要となります。(リハビリに関しては別記事にて書く予定です。)

正常な軟骨は表面はツルツルして弾力性を持ちますが、加齢や運動不足で弾力性が低下してくるともろくなって傷つきやすくなります。

関節包は単独で痛めることは少ないと考えられていますが、関節の近くの筋肉や靭帯、椎間板を痛めた際に起こる炎症が広がって腫れてくることがあります。

腰の骨(腰椎)も骨折を起こすことがあります。(圧迫骨折、腰椎分離症)

骨が折れたら痛みが出るはずですが、まれに骨が傷ついていても痛みをさほど感じないケースもあるので注意が必要です。

椎間板も傷つくことが多いところです。

腰椎と腰椎の間に挟まれてクッションの役割をしていますが、加齢によって水分が少なくなるともろくなって傷つきやすくなります。

荷重がかかり過ぎるとはみ出てしまい、その部分が神経を圧迫することがあります。(椎間板ヘルニア)

ヘルニアによって神経が圧迫されると、痺れが出たり麻痺を起こすことがあります。

ぎっくり腰でよくみられる症状

ぎっくり腰は、筋肉か関節(靭帯、軟骨、関節包)、骨のどこか(または複数)がキズついている状態です。

ですから、動かすとキズが開くので痛みが出ます。

寝返りや身体を起こす動作、歩く時の振動や揺れ、くしゃみや咳など、生活動作全般に支障が出るでしょう。

キズついたところには「炎症」が起こります。

言い換えると「腫れてくる」ということです。

炎症が強い場合は、じっとしていてもズキズキ痛むこともありますし、炎症の範囲が広がって神経にまで影響が出ると足が痺れたり麻痺を起こすこともあります。

ですからぎっくり腰を起こした時には温めるのではなく痛みのあるところを氷などを使って冷やすようにしましょう。

(アイシングの方法はこちらの記事「捻挫、打撲、肉離れ、など急に痛めた時にはどうしたらいい? 応急処置の基本」で詳しく解説しています)

ぎっくり腰はどのくらいで痛みが取れますか?

炎症による痛みは安静にしていれば、2週間ほどで落ち着くでしょう。

しかし、現実的には仕事や家事などで安静にするのが難しいでしょうからもう少しかかるかもしれません。

傷ついた筋肉の修復には2~3週間、靭帯で4~5週間、骨折では1~2カ月(高齢者では半年)程度の期間が必要です。

痛み自体はもう少し早く軽減しますが、修復途中の段階はいわば「かさぶた」みたいな状態です。

しっかりとした組織ではありませんので動かし過ぎると再負傷の可能性があるので気をつけなけれいけません。

筋力と柔軟性の低下を防ぐために適度に運動すること(要するにリハビリ)必要になるんですけど、それがなかなか難しいです。

出来れば、専門の方にリハビリプログラムを組んでもらう方が良いでしょう。

ぎっくり腰の時に使うコルセットの選び方はこちらの記事「腰が痛い時にはどんなコルセットを使うと良いですか?」で解説していますので合わせてお読みください。

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