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腰痛もいろいろ

健康情報
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「腰痛」の分類 ~腰痛の原因にはどんなものがありますか?~

「腰が痛い」という人はたくさんいますし、腰痛の治療を受けている人もたくさんいます。

腰痛の治療を受けて「良くなった」という人もいれば、腰痛の治療を続けても「なかなか良くならない」という人もいます。

「腰痛」にも色々な種類がありますので、状態に合わせた治療をしなければ治らないかもしれません。

お腹をこわしているのに「頭痛薬」を飲んでも治らないのと同じです。

ご自身の腰痛が「どんな状態なのか?」が分かれば、「どういう治療を受ければ良いか?」のヒントになると思いますので参考にしてみてください。

腰痛には「腰自体に問題があるもの」と内臓や血管の病気から起こるものがあります

腰が痛くなる病気には、「腰自体に問題があるもの」と「腰以外に問題があるもの」があります。

「腰以外に問題があるもの」には、腎結石や腎臓結石などの腎尿路系の病気や子宮内膜症などの婦人科系疾患からくるものや、解離性大動脈瘤など血管系疾患から起こるものがあります。(その他には「心因性のもの」もあります)

要するに「別の病気から起こる腰痛」ということです。

別の病気から腰が痛くなっているので腰の治療をしても治りません…。

原因である病気の治療を優先して行わないといけません。

腰痛の多くは「筋肉」、「関節」、「骨」のどれかが悪くなっている

「腰自体に問題があるもの」を日本整形外科学会、日本腰痛学会が策定した「腰痛診療ガイドライン2019」では次のように分類しています。

〇脊椎とその周辺運動器由来

 – 脊椎腫瘍(原発性・転移性腫瘍など)

 – 脊椎感染症(化膿性椎間板炎・脊椎炎・脊椎カリエスなど)

 – 脊椎外傷(椎体骨折など)

 – 腰椎椎間板ヘルニア

 – 腰部脊柱管狭窄症

 – 腰椎分離すべり症

 – 腰椎変性すべり症

 – 代謝性疾患(骨粗しょう症・骨軟化症など)

 – 脊柱変形(側弯症・後弯症・後側弯症)

 – 非化膿性炎症性疾患(強直性脊椎炎・乾癬性腰痛など)

 – 脊柱靭帯骨化

 – 筋・筋膜性

 – 脊柱構成体の退行性病変(椎間板性・椎間関節性など)

 – 仙腸関節性

 – 股関節性

たくさんあって分かりにくいですね…。

かなり乱暴な言い方をすると、腰自体に問題がある腰痛は「筋肉に問題がある」か、「骨に問題がある」か、「関節に問題がある」かのいずれかに当てはまります。

関節は、靭帯、軟骨、関節包、椎間板などによって構成されていますので、さらに細かく分類されます。

さらに、これらは単独で発生しているわけではなく、複数が絡み合って発生しているケースが多いです。

数字で表せられるものではないですが、筋肉が〇%、靭帯が〇%、軟骨が〇%…という風に腰部に存在する組織がほとんど全て関わります。

例えば「椎間板ヘルニア」は、腰椎と腰椎の間でクッションの役割をしている椎間板がはみ出てくる病気です。

椎間板がはみ出ると、その周囲組織に炎症が起きて痛みが出ます。はみ出た椎間板が神経を圧迫すると痺れが出ることもあります。

はみ出た椎間板の周囲の筋肉にも炎症が起きています。

腰部の筋肉は硬くなっていることがほとんどです。

「椎間板ヘルニア」と言っても「椎間板だけ」が悪くなっているのではありませんから、必要であれば上記全てに治療を施さないと治らないわけですね。

椎間板に炎症がある腰痛の患者さんであれば、いくら腰の筋肉をマッサージしても痛みは全部取れないんです。(筋肉が硬くなっていることで出てくる痛みは取れるかもしれませんが)

どこが、どのくらい、悪くなっているのか?というのはそれぞれですから、治療がうまく当てはまるかどうか?はむずかしいんですね。

状態に合わせて治療を行なわないといけません。

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