指を使い過ぎなくても腱鞘炎は起こります
「腱鞘炎」は指の使い過ぎで起こるだけでなく、妊婦さんや産後のママにも起こります。
赤ちゃんの抱っこや授乳の時にも痛みが出ると、かなり辛いものがあります。
産後半年ほどで落ち着くことが多いのですが、適切に対処することで痛みを軽減することが出来ます。
この記事では、妊娠中や産後に起こる腱鞘炎の対処法を解説していますので参考になさってください。
腱鞘炎とはどんなもの?
手首のところを通過する親指を動かす筋肉(短母指伸筋、長母指外転筋)の腱に炎症が起こる病気です。
短母指伸筋、長母指外転筋の腱は、摩擦を少なくするための「腱鞘」に包まれていますから通常は炎症を起こすことは少ないものです。
けれど、指や手首を使い過ぎると腱や腱鞘に炎症を起こすようになります。
腱鞘炎の検査法(フィンケルシュタインテスト)
以下の手順で検査をします。
親指のつけ根で、腱が突っ張って痛みを感じると「陽性」です。※ あまり何度も行わないようにしてください。
妊娠中に分泌される「リラキシン」が腱も軟らかくしてしまう
妊娠中には、「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
「リラキシン」には分娩時に恥骨がひらくように靭帯を軟らかくする働きがあります。
「リラキシン」は血液中に分泌されるので、恥骨周囲の靭帯を軟らかくするだけでなく全身の靭帯にも影響を与えるんですね。
そのため骨盤周囲の靭帯が軟らかくなると骨盤が不安定になり、腰や股関節にも痛みが出ることもあります。
靭帯と腱は組成としてとても似ているため、「リラキシン」によって靭帯も腱も弱くなり痛めやすくなってしまうんですね。
腱鞘炎はいつ治る?
「リラキシン」は産後分泌が低下しますが、その影響は半年ほど続くと言われています。
ですから「半年間のガマン」と言えるのですが、日々の育児と家事、どんどん重たくなってくる赤ちゃんの抱っこ、授乳などで痛みが出てくると、そんな悠長なことは言ってられませんよね。
出来るだけ早く痛みを楽にするための対処法を書いておきますので参考にしてください。
腱鞘炎の炎症を抑えるための対処法
1.炎症押さえるために「冷やす」、「湿布」を使う
炎症を軽減するために氷を使ってアイシングをしましょう。
腱鞘炎では局所熱によって、痛めていない部分にも炎症が波及することが知られています。(二次的損傷)
出来るだけ早期に炎症を抑えるために冷やして熱を取るようにしましょう。(氷が一番効果的です)
とはいえ、常に冷やすのは難しいと思われますので「湿布」と併用すると良いでしょう。
2.サポーターなどの装具を使う
サポーターなどの装具も効果的です。
サポーターには、素材や形状がたくさんあり、どれを選ぶのが良いかが難しいと思いますので別記事でまとめてご紹介する予定です。
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